【徹底ガイド】デジタル証券24時間取引とは（SBI証券、NISA対応、やり方、手数料、対応銘柄）

はじめに

デジタル証券による株式の24時間取引が、SBI証券と信託銀行の連携で現実味を帯びています。ブロックチェーン技術を活用し、1円単位から投資可能な次世代システムが2026年にも登場予定です。NISA対応の可能性も高く、少額投資の新時代を切り開く注目のプロジェクト。海外ではすでに米国やスイスで同様の仕組みが稼働しており、日本でも投資の常識が変わるかもしれません。

目次

ニュースまとめ

株式を24時間・1円単位で取引可能に　SBIや信託銀がデジタル証券導入へ

2025年11月3日、SBI証券や大手信託銀行などが連携し、株式をデジタル証券として小口化し、24時間・1円単位で取引できる新システムを導入することが明らかになった。2026年のサービス開始を目指しており、業界横断型インフラとして個人投資家の参加を促進し、「貯蓄から投資へ」の流れを後押しする狙いがある。

従来は証券会社ごとに取引単位や時間制限があったが、新システムではこれを解消。より柔軟で低コストな投資環境が実現される見込み。

デジタル証券の仕組みとは？

デジタル証券（セキュリティ・トークン）とは、株式や不動産などの資産をブロックチェーン技術を使って電子的に分割・記録した証券のことです。従来の紙や電子データによる証券に代わり、分散型台帳上で安全かつ透明に管理されます。

仕組みの概要

• ① 資産のトークン化： 上場企業の株式をブロックチェーン上でデジタル証券（トークン）として発行。
• ② 小口化： 株式を1円単位など超小額に分割し、誰でも少額から投資可能に。
• ③ 24時間取引： ブロックチェーン上のスマートコントラクトにより、深夜や休日でも自動的に売買を実行。
• ④ 決済と記録： 取引の記録はリアルタイムで台帳に保存され、改ざんが困難。

導入の目的と期待効果

この仕組みにより、投資のハードルが下がり、「1円から」「いつでも」「誰でも」投資が可能になる。証券会社や信託銀行など複数機関が共同でインフラを整備することで、流動性の高い市場が形成される見通しです。

さらに、ブロックチェーンを活用することで取引コストを削減し、決済スピードや透明性を高め、将来的には不動産・債券など他資産にも応用が期待されています。

手数料の見通し — 24時間・1円単位取引の新システム

現在公表されている具体的な手数料体系は発表されていませんが、以下の観点から“概算イメージ”を整理できます。

想定されるコスト要素

• 小口化された株式（1円単位）を扱うため、従来の「1株単位」や「100株単位」取引に比べ、処理件数が大幅に増える可能性があります。
• 24時間対応の売買システムを構築するには、システム運用・監視・ブロックチェーンやデジタル証券のインフラのコストがかかる可能性があります。
• ただし、デジタル証券化＋ブロックチェーン利用によって取引・決済コストの低減が期待されており、投資家の手数料も従来より抑えられる可能性があります。

手数料の想定レンジ

以上を踏まえて、手数料の目安として以下のような水準が考えられます（あくまで推測です）：

• ① “最低取引額1円”に対応するため、固定手数料を数円〜十数円程度に抑える構造。
• ② 取引額の〇％という変動手数料方式も併用される可能性があり、例として0.1％〜0.5％程度が一つの目安。
• ③ 深夜・休日も可動するシステムであるため、従来「時間外取引」割増的な手数料が設定される可能性もゼロではありませんが、個人投資家普及を目的としているため、割増分は小さく抑えられる可能性が高いです。

留意点・今後確認すべき事項

• 実際の手数料率・固定費用・取引額別のスライド制などは、サービス開始時に SBI証券 等から公表される見込みです。
• 小口かつ頻繁な売買が可能になるため、取引頻度が高くなると累積手数料が無視できない水準になる可能性があります。
• 分割された株式の配当・議決権などの取扱い、決済・清算の方式も手数料に影響する可能性があります。

以上が、この新システムにおける手数料の“想定”となります。詳細な公式発表があり次第、改めて確認が必要です。

デジタル証券取引はNISA対応になるのか？

現時点（2025年11月）では、正式なNISA対応の発表はまだ行われていません。しかし、政府や金融庁が「貯蓄から投資へ」を推進している流れを踏まえると、将来的なNISA対応の可能性は高いと考えられます。

対応が期待される理由

• ① 政策整合性： NISAは国民の投資参加を促す制度であり、「1円から」「24時間取引」というデジタル証券の特徴は、その目的と一致しています。
• ② 金融庁のデジタル化推進： ブロックチェーン活用による透明性と低コスト化が評価されれば、税制優遇の対象資産として認められる可能性があります。
• ③ SBI証券が主導： SBIは既にNISA口座での国内外株・投資信託対応を拡大しており、同グループ主導の新システムは早期対応が見込まれます。

実現に向けた課題

• デジタル証券を「上場株式」と同等に扱うかどうかという法的・税務上の整理が必要。
• ブロックチェーン上での保有記録と税務署への報告体制の整備。
• 金融庁による「少額投資非課税制度（NISA）」の対象拡大に関する政令改正が必要。

まとめ

現時点では「NISA対応予定」との正式表明はありませんが、制度目的との親和性が高く、2026〜2027年頃に対応が実現する可能性が高いとみられます。今後、SBI証券や金融庁からの続報に注目です。

デジタル証券の買い方（購入方法）

デジタル証券は、ブロックチェーン技術を利用して発行・管理される新しい形の証券です。従来の株式や投資信託と似ていますが、購入にはデジタル対応の口座やシステムが必要になります。以下に、一般的な買い方の流れを説明します。

① 取引口座を開設する

• SBI証券や提携する信託銀行など、デジタル証券を取り扱う金融機関で専用口座を開設します。
• 本人確認（マイナンバー・身分証明書提出）や電子署名の設定が必要になります。
• デジタル証券対応の「ウォレット機能」が組み込まれた新システムが導入される見込みです。

② 資金を入金する

• 円建てでの入金が基本となります。最低投資額は1円単位から可能。
• 一部では、電子マネーやデジタル通貨での支払いに対応する可能性もあります。

③ デジタル証券を選ぶ

• 証券会社の専用アプリやWebサイトから、対象となる上場企業のデジタル証券を検索します。
• 銘柄ごとに価格・配当・リスクなどの情報がリアルタイムで表示されます。

④ 注文・購入する

• 希望の金額（例：100円、500円など）を入力して購入します。従来の「株数指定」ではなく、金額指定が可能です。
• 24時間・365日取引が可能になるため、夜間や休日でも売買が行えます。

⑤ 保有と管理

• 購入したデジタル証券は、ブロックチェーン上に記録され、安全に保有されます。
• 証券会社の口座画面やウォレットで、保有資産の残高や配当履歴を確認できます。

⑥ 売却・換金

• 保有しているデジタル証券は、同じシステム内でいつでも売却可能です。
• 売却代金は、即時または翌営業日に円として口座に反映されます。

まとめ

デジタル証券の購入は、従来の株取引よりも柔軟かつ低コストで、誰でも少額から参加できるのが特徴です。今後、SBI証券や信託銀行が提供する新システムの正式リリース後、アプリやオンライン口座から簡単に購入できるようになる見込みです。

デジタル証券で対応する銘柄の範囲

2025年11月時点では、正式な対応銘柄リストはまだ発表されていませんが、報道や関係者の発言から段階的な拡大方式が採用される見込みです。

① 初期段階（2026年サービス開始時）

• 東証プライム市場の一部銘柄が中心になると見られます。
• 具体的には、流動性が高く、時価総額の大きい企業（例：トヨタ、ソニー、三菱UFJなど）が先行して対応する可能性が高いです。
• まずはSBI証券や信託銀行が共同で管理しやすい企業からスタートし、段階的に拡大する構想です。

② 中期的な拡大（2027年以降）

• 東証スタンダードやグロース市場の一部企業にも対応範囲が広がる見込み。
• デジタル証券化の仕組みが整えば、ETF（上場投資信託）やREIT（不動産投資信託）にも展開可能とされています。
• ブロックチェーン上での少額分配が技術的に安定すれば、非上場企業や地域経済型のデジタル証券にも波及する可能性があります。

③ 将来的な展望

• 最終的には、東証全銘柄への対応を目指す構想が検討されています。
• ただし、すべての企業が即時にデジタル証券化できるわけではなく、企業側のシステム整備や法的手続きが必要になります。
• 株主名簿や議決権の電子化対応など、企業の準備状況によって導入時期は異なります。

まとめ

現時点では「東証プライム銘柄を中心に一部から開始」し、2026〜2028年にかけて段階的に拡大する見通しです。最終的には東証全体の銘柄やETF、REITまで対象が広がる可能性があります。

海外でのデジタル証券システムの事例

デジタル証券（セキュリティ・トークン）による株式や資産の取引は、海外でも先行的に導入が進んでいます。特に欧米・アジアの一部では、すでに実用段階に入っている事例もあります。

① アメリカ（米国）

• Nasdaq Linq（ナスダック・リンク）：ナスダックが開発したブロックチェーン基盤の株式発行・取引システム。未上場企業の株式をトークン化し、透明性の高い資本調達を実現しています。
• TZERO（ティーゼロ）：証券会社Overstock傘下のプラットフォームで、SEC（証券取引委員会）の登録を受けたセキュリティ・トークン取引所。米国株や債券の一部を24時間取引可能にしています。
• 米国では法制度（Reg D、Reg A+など）が整備されており、デジタル証券の発行・取引が明確に位置付けられています。

② ヨーロッパ（欧州）

• スイス SIX Digital Exchange（SDX）：世界初のフルライセンス制デジタル証券取引所。中央銀行との連携により、株式・債券・ファンドのトークン取引を24時間対応で提供。
• ドイツのDeutsche Börse（ドイツ証券取引所）：ブロックチェーンを用いた企業債のデジタル発行・決済を試験運用中。
• EUでは「MiCA規制（Markets in Crypto-Assets）」が2024年に施行され、法的な枠組みが整備されつつあります。

③ アジア地域

• シンガポール：政府系金融機関が主導する「Project Guardian」により、資産トークン化の実証実験を実施中。大手銀行も参加しています。
• 香港：STO（セキュリティ・トークン・オファリング）の法的認可制度を導入し、一部企業が商用化を開始。
• 韓国・台湾でも、証券会社がブロックチェーンを利用した少額投資の仕組みを試験運用しています。

④ まとめ

海外ではすでに複数の国・地域でデジタル証券取引が本格稼働しており、特に米国・スイス・シンガポールが先進的です。日本のSBI・信託銀行連携による新システムは、これらの事例を参考にしつつ、国内株式を1円単位・24時間取引可能にする初の試みとして注目されています。

UAII

業界関係者の一部では、「SBI証券が2025年末にもテスト取引を一部投資家向けに開始する」との噂も流れています。

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